第三回開催日:2014年7月18日(金)
<プレゼン発表者とテーマ>
日新信用金庫神戸支店 ご担当者様
テーマ:都市銀行と信金の違い 地域の為の金融機関として行う事
鈴木朋子様 株式会社スージーラボ
テーマ:人のつながりから生まれたpakiの販売について
二部:全員参加のグループセッション(18時00分頃からを予定)
今の子供たちが将来ハッピーになるビジネスをまず考える。
(神戸の15年後の2030年)
15年後に通用する為に自分のビジネスをどう変化させていくか。
上記内容をテーマにしたグループセッションを行う予定でございます。
(ご参考:開催時のご案内分)
「おおきな3つの違い」
信用金庫は信用金庫法で届け出をして営業エリアを縛られている。そこで地域のご商売人様や、お住まいの住居をお持ちの方とメインのお取引をさせて頂くことを中心に業務を行っている。
また信用金庫法上での大企業とは従業員が300人以下で資本金は9億円以下、それ以上のお客様とはご融資のお取引が出来ない為に、全体的に地域の中小零細企業のお客様が主になって頂いて、運営している。
「以上の条件の中で信用金庫がどういう行動をしているか。」
神戸支店に関しては三ノ宮中心に動いている。歩いてまわれるエリアでの立地のメリットを信用金庫は特に重要視をしている。遠方の取引先もあるので全てがそうとは言えないが、三ノ宮エリアの地域シェアを上げ、経営者の方と家族ぐるみでお付き合いいただくことを最大の目標として、ご融資の取引活動をしている。
「融資取引を始める際のポイント」
今まで通帳も無く、売上も入れたことが無い状況でご融資取引を始めるかというと、いろいろ条件はあるが、まずなぜうちに来たかというシンプルな理由が知りたい。立地であるとか、何かしらの縁であるとか。そういった中で会社の中身を開示頂きながら、様々な審査を進めてさせて頂く。
「融資に対する2つの考え方」
中小企業は、社長さんがオーナー様の場合が多いので、法人の決算書を見ても、それだけでは判定出来ない部分が隠されている。そこで中小企業会計の特性といって、個人の部分の開示をして頂きながら、社長個人と会社を併せて判断する。
営業マンと社長が面談回数を重ねて人柄や経営理念、会社以外の個人の部分など、決算書以外で審査上プラスになる部分に特に注意して事業者の方とは接している。
今年の2月に国が作った経営者保証のガイドラインというものがある。経営者保証のガイドラインでは会社と個人を切り離し、法人だけを見て個人は切り離す概念。
経営者保証のガイドラインに沿った取引も一部あるが、信用金庫がメインと考えているのは、中小企業会計の特性の部分をクローズアップしてお手伝いする頂くスタンス。
日新信用金庫は会社と個人をを切り離さずに、切り離さないことで銀行さんがお手伝い出来ない様な事をしたいと思っているし、出来ている部分もあると思います。
「創業支援」
金融機関の人間は創業者の技術力であるとか、経営方針などは理解出来ても、それがイコール、商売として成り立つかの判断はなかなか出来ない為、また創業時には実績も無い為、創業のご融資というのは審査が非常に難しい。
そこで国の政策でもある創業支援をする為に、創業支援、創業融資をたくさんされていた日本政策金融公庫さんとマッチングして、お客様、日本政策金融公庫、日新信用金庫の三者で面談を繰り返して、金融機関二つで一つのお手伝いをするという新しい取り組みも始めた。
「審査上のポイント」
新規で窓口にご融資の相談にこられてしまうと、どうしても一線後ろにひいてしまう。どこの金融機関もほぼ同じだと思うので、日新信用金庫をご利用いただく際は、今日を機会に顔つなぎして頂いて是非、ご利用いただきたいと思う。ただ現状窓口でのたくさんあるので、窓口ではなぜうちに来店したかをシンプルに言って頂ければいい。初めてというのは結構大事なので、ご来店する際は何かご縁があったところにいかれることが望ましい。
都銀さん、地銀さんは決算書のスコアでランクを付け、そのランクに対しての金利を適用するが、信用金庫はあくまで私の私見で日新の私見ですけど、決算書の内容を50%くらいの判断基準とさせて頂いて、あとは定性情報で判断している。
実際基準の金利は内規であるが、営業にとっては双方納得して頂いて成約するかどうかが重要。なのでわからないことがあればどうしても審査が通らないので、家族構成など非常に細かいことまで聞いた上で全て書面に残して審査させて頂いている。
毎月の平均残高でうちをメインとして口座を動かして頂いているかどうか確認している。それによって実際金利の変動などもある。定性面を50%以上加味する以上は、いろんなお取引をして頂く方が信用金庫としてはプラスに作用出来ると考えている。
「最後に」
日新信用金庫には現状売上のまま5年間推移したときに、手元のお金がどういう動きをするかシミレーションが出来るクイックリレーションシステムというシステムがある。
お取引が無くても使え、決算書を一部頂や借入れの明細などを教えて頂いたらすぐ作れる資料で、そのようなことをされている信金さんは他に無いので是非活用いただきたい。
私ども金融業をずっとさせて頂いているので、皆さんとコラボするには一番うってつけの業界なのかな感じている。是非今日を機会に日新信用金庫のことを知って頂いて、是非こう仲良くさせて頂けたらなと思っている。
スージーラボの仕事の独自のスタイルや、商品紹介など。
「自己紹介」
鈴木朋子と申します。大阪で生まれの神戸育ち。建築学科を卒業後、建築事務所、洋菓子商社、グラフィック&パッケージデザイン事務所、デザイン文具メーカーでキャリアを積み、去年の6月にスージーラボという形で会社設立。
今までの経験に主婦、母親目線をプラスし、家族と一緒に楽しむ、「家族っておもしろい」をテーマにオリジナル文具雑貨の企画制作、販売をする会社。
ちなみにスージーラボのスージーとは、自動車メーカーsuzukiの海外での愛称。
「スージーラボの仕事 5W2h」
why:なぜ起業したか?
一年間の産休期間に今までの自分の事や、今後のことを考えた。その一年間は時間もあり、主婦の目線、母目線で様々な企画、アイデアが思いついた。復職後会社に提案したが、なかなか声が届かない状況。そこで体力のあるうちに一人でしか出来ないこともあると思い、一念発起して会社を設立。
what:何をする会社?
リアルに思ったことをそのままリアルマーケットへということで、はじめに自分が考えたインスピレーションをぶれること無く、リアルマーケットに落とし込むことを目的としている。企画生産から現場での販促まで全て一人でやっている。
一人でやるメリットは自分が一人で全て考えるので、どんなことにおいても違うなと思ったらすぐ舵を取れるところ。
who:ターゲットは?
ターゲットは団塊ジュニア世代。主にママと子供をターゲット。これは日常で思いつくアイデアが、ほぼアイデアの中心なので、自然にこうなってしまっている。
where:どのマーケット?
直近のキャリアで繋がっていたクライアントが文具雑貨の分野なのでここでスタート。
販路はいまのところBtoBが90%、BtoCが10%でBtoBのうち、今までお取引のあったところが約80%、残り20%が新規開拓。
BtoCはホームページでご注文頂いたりしているが、まだ全然手をつけれていない。
when:タイミングは?
商品は通年販売できる物を作っているが、新商品は年二回。一人だと、企画、サプライヤー捜し、営業で半年くらいかかるので、いまの所、年二回になっている。
how:商品を持たずにまず営業するスタイル
商品を持たずにまず営業をするスタイルを取っている。
アイデアをまとめ、クライアントをまわり。そこでヒアリングを行い企画の手直し。特に時間と労力をさく。
メーカーの一番のリスクが在庫なので、効率よく在庫をはくために、商品に精度を持たせたい。だが様々な意見を聞くと、ぶれてくる。
そこをユーザー視点に立って、軸がぶれないように、でもバイヤーさんが買ってもらえるようにというバランスが、非常に難しいと思っている。
販売後の現場の反応のフィードバックも重要視し、販売後もヒアリングしそれを反映し販促物を作るなど、売り場に並んでから更に売れる工夫というのに時間を割いている。
作った物を売れるように持っていく事を目的としているの結局はお金に繋がっていく。
普通の営業だと得れない、次のステップのアイデアに繋がる商談ごとにいろいろな気づきがある。また販路開拓を日々行う事によりクリエーターさんから声をかけて頂いて、うちの独占販売で、想像力のある物が、仕事出来るように繋がっていった。
how much:買ってもいい価格設定
普段から買ってもいい価格設定を常に意識している。
その為に徹底的にをヒアリングする。ほかに他に無い物を作ってユーザーさんが買うぎりぎりのラインに設定することで、安い商品をいっぱい売らないといけないしんどさからの脱却が出来る。結局バイヤーさんも店舗もそういう商品をほしがってる。
「スージーラボが大事にしているキーワード」
いま繋がっている人たち
今回このプレゼンもそうだが、一つ一つの縁を大事にしたいなと思っている。これを意識することで、逆にその一回お会いした方と、この縁をなんとか大事にしようと言う風に、人との接し方もすごい前向きになるし、そこは大事にしたいと思っている。
唯一無二のもの
商品企画。これが一番魅力になっていくので、確実に押さえておきたい。
等身大のアイデア
先ほど日常で思い描くアイデアと言ったが、自分が感じることをそのまま伝えると言うのが一番パワーがあって、それで勝負するっていう気持ちでやって行きたいと思っています。
売り場目線
これはクライアントさんとの絆になります。
私の一番の弱点がすぐ客観性を見失うというところだが、悩んだときに、お客様の視点と言うか、売り場の情報をもらうことで気づく事があり、結局これがクライアントさんとの絆になっていくのかと思っている。
「商品紹介」
「一度に1000枚収納出来るアルバム」
デジカメやスマホの普及によりデジタル全盛だが、震災後特に写真を目に見える形で保存するニーズがまだまだあると感じている。
一般的にアルバムは200枚入りが多く、それを何冊か買い同じ商品で並べるのが主流。
また出産後、子供の写真は残したいという気持ちがあり、家族で一冊使ってもらえる大容量のものが欲しい。自分が使いたいということで企画。
1000枚入るアルバムをのり台紙やフェルトアルバムみたいな仕様にすると、すごく大きくなるので、仕様にこだわりコンパクトに収まるようにした。
ポケット式が一番便利なのだがポケットアルバムは縦写真が横向きになる。スマホの普及で最近縦写真が多いが、縦写真を横向きに見ないといけないストレスを緩和する為に、ガイドをつけ、縦写真も横写真もキッチリ収まるようにしている。
またスマホやデジカメが普及してシャッターチャンスが5倍に増えている昨今、保存の必要の無い写真はデータでアルバム内におさめることも出来る。
デザインは後々子供にあげたりすることを考えてシンプル。
これはちょっと自分の思いを込めた商品。
「折って、つける 工作工具 PAKI(パキ)」
大阪府のマッチング事業で、とあるメーカーさんとクリエーターさんが一緒に何かを作ろうということになって作られた。クリエーターさんが考えたのが「paki」。
この素材をパキパキといって折って子供たちに何かを作ってもらおうという物だが、作ったはいいけど売るところが無いということで、販売代行の声がかかった。
6月発売で絶賛発売中だが、今まで無かった物なので商品として表現する事がすごく難しかった。いろんな売り場を回り、どういう売り方がいいか試行錯誤している中でワークショップを一緒につけてくださいと提案を受け、この夏にワークショプ祭りが決定。
完成型の決まったエントリーモデルもあるが、自由な発想で12色使ってもらって作ってもらいたい。
「paki」を販売にする事になって、新規をたくさん回り、それをメーカーにフィードバックすると言う風な、流通とクリエーターさんとメーカーをつないだという商品。
「夏休み工作体験ワークショップのお知らせ」
「今後の課題」
はじめに一人でしか出来ないことがあると言って起業したが、一人の限界も感じ、やはりビジネスパートナー、一緒に誰か取り組める方を捜していかないといけない考えている。
エンドユーザーの意見の取り入れや、粗利の面から,ホームページの改良などを行いBtoCの割合を増やしていきたいと考えている。
年二回の商品サイクルでは品数面、商談回数、販売展開を考えると厳しいのでワンシーズンに一つ新商品を出せるようにしていきたい。
「最後に」
最後に起業してちょうど一年になり、まだまだ全然軌道に乗っていないが、何か意見とか、一緒に取り組めそうなことあれば、是非お願いしたいと思う。ちょうど一年の区切りにプレゼンの機会があって非常に良い自分整理になった。
というテーマで、グループ内でアイディアをブレインストーミング…その後グループごとに発表いただきました。
A班 「宇宙産業」
B班「アミューズメントを含めたカジノ進出を視野に入れた観光業」
C班 「日本的感性教育」
今後のスケジュールなどについて(ファシリテーター:河合義徳氏より)
毎回ありがとうございます。
10月に今までのアイデアを含めて一回総ざらいさせて頂きます。過去に出たアイデアのここに興味がある、こんなアイデアがあったな、という事を含めて、総ざらいしてそこに興味がある人がロコラボ以外の日でも会いながら、ディスカッションすることが出来てくれば、それはもう完全な分科会なので、10月に一回総ざらいしようと思います。
8月定例会では島田サンに淡路島について語って頂きます。
僕ら淡路島知らないですよね、タマネギくらいしか。実はタマネギの生産は今はそれほどでもないとの事です。そういう僕らの知らない淡路島の話をお聞きします。また淡路島は今、最高の過疎地区です。また関西よりも不況かもしれない。ただ実際はそうでもない実態もあったりするようです。その中で淡路島を知らない人間があえて淡路島の活性化ビジネスを一回考えてみませんか、ということをグループセッションしようと思っています。
そして9月淡路島での定例会でのいらっしゃる方々に、全然淡路島のことを知らない人間が考える淡路島活性化ビジネスをまず披露して、その後淡路島の方に同じようにグループセッションして頂いて、様々な着眼点を考えたいと思います。淡路島で出たアイデアも10月に皆様に披露させて頂きます。一旦中間地点で分科会の可能性を一回整理させて頂きます。
それと最初申し上げたように分科会に頼ること無く今までに出会った中、また今日で出会った中で、是非足りない物を補うとか、この商品は内が一番欲しかったものとかそういう物も含めての交流実績はどんどん作って頂いて結構です。
ありがとうございました。