第三回開催日:2014年6月20日(金)
第一部
プレゼン会
<プレゼン発表者とテーマ>
赤松靖生様 一般社団法人 はりまコーチング協会
テーマ:社会貢献活動をビジネスにする
大垣昭博様 グロリアスネットカンパニー
テーマ:コロコの普段に起こること
石川仁生様 プレスケープ
テーマ:祭りと地域コミュニティー
第二部
参加者全員によるグループセッション
3グループに分かれて、今後発足させたい分科会のテーマについて、グループ内でアイディアをブレインストーミング…その後グループごとに発表いただきます。
(ご参考:開催時のご案内文)
「行っている事業」
消費生活相談業務支援事業:消費者センター相談員に対しスキルアップをはかる事業。
地域スポーツ支援事業:地域で子供たちにサッカーや陸上を教える事業。
消費生活相談業務支援事業について
「消費生活相談業務支援事業の対象」
「自己紹介と強み」
神戸市役所出身で保健所等での衛生監視業務、消費者センターにて商品テスト、相談業務、公害監視業務(工場監視、環境学習など)に従事。その経験を生かし、消費者目線、事業者目線、行政目線のそれぞれの立場を理解していることが強み。
「消費者行政の現状」
消費者庁の創設により消費者センターは増加し、相談員も大幅増員されたが相談員の資質に課題。
「公務員から事業者への遷移(社会貢献から社会貢献ビジネスへ。)」
消費者センターの現場にいながら相談員の資質などに現実との矛盾を感じていた。具体的には知識を学ぶ研修は多いが、現場の対応をスキルアップできる研修がなく、相談員の中には資格を持っていない人も多くいた。
そこで社会貢献活動として無償ボランティアで2つのウェブサイトを立ち上げる。
これらを社会貢献活動として行う。しかし国が掲げる消費生活相談員の資質向上と現実との間にはギャップが大きい。また消費生活相談員資格認定試験のサイトは非常ニーズあった。
これらをビジネスチャンスと捕らえ社会貢献活動から社会貢献ビジネスへと移行
「社会貢献活動をビジネス化するビジネスモデル」
「皆さんの仕事とのかかわり部分~コラボの可能性」
消費生活相談員が取り扱う様々な法律はわれわれの日常と密接にかかわりあっている。大きな会社では自前での研修が可能だが中小企業は現実的に厳しい。そこで中小企業の人を集め、団体を作り、会員制にしてスキルアップ研修を行い、トラブルの現場での支援を行うことにより様々な企業とのコラボも可能。
地域スポーツ支援事業について
「スポーツ指導についてと自己紹介と自身の強み」
現役でスポーツ(陸上)をしている。また小学校を拠点とする地域スポーツクラブにて小学生対象のスポーツ教室でコーチとして活躍。その経験を生かし、子供、中高年、高齢者、女性などそれぞれのレベルに応じた指導が可能。
特にウォーミングアップとコアトレーニングには力を入れておりスポーツ指導に関する各種資格も所持。
「指導者への道」
子供の陸上教室への付き添いお父さん→教室のお手伝いお父さん→教室の補助指導者→本格的な指導者→サッカー教室を一人で新規担当→コーチング法人の設立
「所有資格」
「ボランティアから事業へ」
問題点として参加者が多く、細かいケアができず、参加費が低いので参加率が低い。参加費が安いのでふざける子供がいる。参加者が入れ替わるので継続的な指導が難しい。
対策として
参加者を人数限定にし、参加費を相応な額にし年間通したメンバーを固定化。
それには今活動している組織では難しい。そこで独立して事業化を決意。
「スポーツ指導を事業化できるか」
昨今「スポーツ指導は無料」という時代から「提供するサービスの質に見合った負担」をする時代に変わってきている。
公認資格の取得や継続的なスキルアップによる指導者の質や人材育成の問題をクリアし、利益を指導者にもたらせばスポーツ指導を職にできる人が増加。
教室を増やし、地域出身の指導者やセカンドキャリアを活用することにより、スポーツ指導をビジネス化できると考えている。
「具体的なスポーツ指導紹介」
怪我をしないためにはウォーミングアップが重要。また運動にどう取り組んでいいのかわからない中高年に対しては、支援も必要。重視したい基礎的な運動は、
動的ウォーミングアップ、動くための体の準備
SAQトレーニング(ラダー、ミニハードル)
運動神経の発達(動きづくり)
発育発達に基づくコアコンディショニング
ストレッチポールの活用、ひめトレポールの活用
「コラボの可能性」
福利厚生支援として、サッカー教室や室内でできるコアトレーニングなどで、社員の健康志向に対する運動指導や、メタボ予防、生活習慣業予防、健康活動支援のための従業員向け運動指導を検討中。
従業員が元気になれば職場が元気に!
colocoというコワーキングスペースで現在業務を行っているが、colocoではどのような価値が生まれてくるかをショートムービーで一例をもって紹介する。
コワーキングスペースには様々な業種の人がいる。
そのため困ったことを解決したり、浮かんできたアイデアを形にすることがスピード感を持ってできる。
シェアオフィス、コワーキングスペースcolocoは日常的に新たな価値を創造したり仕事の困難を解決したりすることができる場所である。
是非一度見学に来て頂けると、自分の中のビジネスアイデアや、自分のやっておられることと、コラボレーションが起きて何かが始まる場所ではないかなと思っている。
「自己紹介と普段の活動」
建築設計事務所 presscapeにて建築設計業務の傍ら、人のつながりやコミニティを研究しながら活動している。
ここでのコミニティとは大きな意味ではなく、会社の中の人脈であったり、イベント(例えば祭り)を行うときのチームと考えても成立する話。
presscapeとは”作り出す”という意味と”風景、景色”という意味をあわせたもので、ただ物を作るということよりも、そこで起こっている風景、景色など様々なことを作っていければと考えている。
「デザインについて」
デザインにはコマーシャルデザインとソーシャルデザインがある。
presscapeではソーシャルデザインを行い、常にissueとデザインを考えている。
人の交流、情報交換のしくみ、仕掛けをすれば人が集まり、集まった人が積極的、創造的に関わりあい、それを空間、形にすることによりさらに集客が起こり、人間らしい暮らし、生き方、働き方というものを通して、町と人がともに生きる風景を作れたらと考えている。
「祭りとは」
「西条祭り概要」
愛媛県西条市は西日本最高峰の石鎚山があり、山からは町中にうちぬきという伏流水が流れ、江戸時代から城下町として栄える町。その町の伊曽乃神社の神様が、一年に一回、町内に出歩くのを周りでだんじりがお供するというお祭り。
現在81台のだんじりがあり1970年代に急激に増加。ひとつの神社に奉納するだんじりの数としては日本最多。毎年10月15日、16日に行われ、14日の晩から寝ずにお酒を飲んで騒ぎ、だんじりを動かす。
だんじりが町に一台一台入ってきて終わったら出て行き、夜が明けるとお殿様にだんじりを見せに行く。最後は神様が神社に帰っていくのをだんじりがお見送りする。普段町には人がいないこともあるが、一年に一回祭りのときだけ皆が集まる。
「西条祭りコミニティーの研究結果と重要な事」
西条の祭りは自分の町にだんじりがあっても、参加する人もいれば参加しない人もいる。逆に外部から参加する人もいる。祭りを行う上で、この人は絶対参加、この人は入れないなどのルールが厳しくない。
参加者
参加者枠に排他的要素がなく、コミニティの境界に様々な領域を持たせている。
運営形態
資金面でも、町内でお金を出さない人もいるし、外部の人でお金を出す人もいる。また町中でだんじりを担がない人もいれば、外部の人でだんじりを担ぐ人もいる。つまり祭りの運営自体を複数のレイヤーで行っている。
何かイベントをするときに排他的な境界線を作ってしまうのではなく、お金出す層、運営する層、どっちもする層、何もせず楽しむだけの層のように、複数のレイヤーで運営することが長続きする秘訣。
本当に後世に伝えたい大事な事を守り伝える為には、囲われた枠組みの中で継承するのではなく、様々な人に伝えていくことが重要で、それによりほかの町で起こっているような伝統的な文化や祭りなどが衰退していく現象を防ぎ、後世に伝えたい事を次世代に継承する事が出来る。
「presscapeやりたい事」
美には”均整のとれたフォルムプロポーションによる美”と、”たくさんの人の手によって一生懸命作られる美”がある。
美しい風景をみんなでつくり出せること、つくり出す歓びが祭りそのものであり、プレスケープとしてもやりたいことである。
3グループに分かれて、今後発足させたい分科会のテーマについて、グループ内でアイディアをブレインストーミング…その後グループごとに発表いただきました。発表後に他のグループのアイディアが面白そうであればグループの移籍も可能というルールで行いました。
A班「子育て窓口アドバイザー」
プランナーとして情報やデータを持っていて、悩みに対してプロの視点から解決してくれるアドバイザーがいると、これからの子育てに対して様々な判断が出来る。例えば子供を田舎で育てたいと思ったときに、それが実現できる親もいるが、どうすれば良いのかわからない親がいる。 そんなときにアドバイザーの的確なアドバイスがあると、自分の子育てに対する不安がなくなり、子供の減少が多少減るというアイデア。
B班「心の街づくりコーディネーター」
そこで自治会など地域コミニティがない(少ない)エリアに自治会リーダーを外注してコーディネートして入り、コミニティをつくり、その中で子育ての相談や、おじいちゃんおばあちゃんが子供の面倒を見たりとか、そういうコミニティのプロデゥースをビジネスとして行っていく。
地元のコミニティが発展すれば各コミニティ同士の繋がりから町同士の交流も生みだしていくというアイデア。
C班「リアルコミニケーションビジネス」
イメージ戦略でいきます!
以上です!
グループセッションの狙いについて(ファシリテーター:河合義徳氏より)
「分科会について」
分科会はロコラボの年度末、3月くらいに本当にできればいいと思っています。
分科会ができて継続的に会い続けていて、そこで気の合う仲間がいたときって、たぶんベースに絶対必要なのは”楽しさ”だと思います。
楽しさがないと続かないし、僕らが人口問題などの次世代の問題を解決できるわけではないが、この現実を受け止めたときに、今日からできることを僕らも楽しみながら、次の世代が大人になったときのために、僕らの世代がある程度造っておいてあげないといけないと思います。
人口が減少してからでないと、次の世代のビジネスがどうなるかわからないというのでは、価値も生まれていないと思います。それでは遅かったりするので今の段階から楽しみながら、気の会うメンバーで、できるのが分科会だと思っているし、分科会の中から新しいビジネスモデルができれば良いと思っています。
「ロコラボの方向性」
各種、人口推移のデータにあるようにマーケットは縮小します。
関西は慢性的に不況でマーケットが限られているから、一人のお客様を逃したくない。だからそのお客様にとってのいいことを一生懸命考えるというスタイルです。東京はマーケットが大きいから、受け入れられなかったら次、という感じのスタイルです。
マクロ的に人口が明らかに減る中では人のつながりが重要になり、何を買うではなく、誰から買うというのが大事な時代になると思います。この人を信頼していて共感できるからこの人から買うなどです。関西はその文化が根づいています。
そこでロコラボは不況、過疎化を前向きにとらえることにしました。
不況で過疎化に強いモデル先進的不況笑顔ビジネスを関西から作れば。不況、過疎化の状況で成り立つビジネスができるのではないかと僕らは考えています。
何れにしてもマーケットがどんどん縮小する中では、一人一人のつながりを大事にしないビジネスは今後通用しないと思います。でもこの現実を受け止めて発想の仕方を変えて、これをチャンスにするということを先進的に行えば、先進的な経済モデルができると信じています。